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平和記念式典に寄せるアントニオ・グテーレス国連事務総長メッセージ (広島、2019 年8月6日)

プレスリリース 19-058-J 2019年08月06日

中満泉軍縮担当上級代表が代読

74年前の今日、原子爆弾の爆発で亡くなられた方々、また被爆の影響によって命を失った多くの方々に謹んで哀悼の意を捧げ、今もその影響に苦しんでいるたくさんの方々に心から敬意を表します。

1945年8月6日の壊滅的な出来事は、核兵器が決して再び使用されないようにするための世界的な努力を引き起こしました。勇敢な生存者である被爆者に導かれ、広島と長崎の人々はその先頭に立ち続けてこられました。核戦争がもたらす人的代償がいかに大きいものかを私たちに思い出させてくれる彼らの勇気と道義的リーダーシップに、世界は感謝の念に堪えません。

悲しいことに、今日、私たちは国際安全保障環境の悪化を目の当たりにしています。核保有国間の緊張が高まっています。何十年にもわたり世界をより安全にしてきた軍縮や軍備管理制度を疑問視する声が聞こえ始めています。

私たちはいま一度、被爆者の方々が世界中に広めてきた重要なメッセージを思い出さなくてはなりません。それは、核兵器の使用を防ぐ唯一の確実な保証は核兵器の完全な廃絶であるということです。

核軍縮は、1946年の第一回国連総会のまさに最初の決議のテーマでした。その目標は、昨年私が発表した軍縮アジェンダの基盤となっています。本日、私は世界の指導者達に、この目標に向けて一層努力するよう、再び呼びかけます。

戦争で初めて核兵器が使用されてから74年目の今日、およそ1万4千発の核兵器がいまだ存在し、その多くがいつ発射されてもおかしくない警戒態勢にあります。この危険を低減し、最終的になくしていくために、私たちがなすべきことが数多くあります。

広島の人々の不屈の精神に動かされ、私は被爆者やすべての人々とともに、私たち皆の共通目標である「核兵器のない世界」の実現のため、全力を尽くすことを誓います。

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