新型コロナウイルスとデマに関するアントニオ・グテーレス国連事務総長ビデオ・メッセージ(ニューヨーク、2020年4月14日)
プレスリリース 20-021-J 2020年04月16日
~今は まさに科学と連帯のとき~
世界が第二次世界大戦以来最大の危機である新型コロナウイルス感染症(COVID-19) と闘う中、私たちは「デマ」という新たな伝染病にも直面しています。
世界中の人々が恐怖に怯え、何をすべきなのか、どこに助言を求めればいいのかを知りたいと思っています。
今はまさに科学と連帯のときです。
しかし、世界的に「デマデミック」が蔓延しています。
有害な健康アドバイスやインチキな解決策が激増しています。
虚偽の情報が飛び交っています。
インターネットで根拠のない陰謀説が広がっています。
憎悪が急速に拡散され、人々や集団が非難や中傷を受けています。
世界はこういった「病気」にも一丸となって立ち向かわなければなりません。
処方箋は「信頼」にあります。
まず、科学を信じなければいけません。
山積した誤解を招くような記事や、SNS上の投稿の事実確認に取り組む記者や人々に敬意を示します。
SNS企業は、COVID-19 に関する有害な主張や憎悪を取り除くために、さらに取り組む必要があります。
次に、対応力があり、責任のある、根拠に基づいたガバナンスとリーダーシップを持つ機関を信頼してください。
そして、お互いを信じましょう。相互的な尊敬と人権の擁護が、私たちがこの危機を切り抜けるための指針です。
共に、虚偽や戯言を拒否しましょう。
私は本日、国連が新たに情報発信の面で対応に取り組むことを発表します。その目的は、事実と科学的根拠に基づいた情報をインターネットで拡散するのと同時に、より多くの命を危険にさらしているデマという拡大する惨禍に立ち向かうことにあります。
私たちは、常識と事実のための共通目的を持つことで、COVID-19に打ち克ち、より健やかで、より公平・正当な、そしてより強靭な世界を築くことができるのです。
ありがとうございました。
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