世界都市デー(10月31日)に寄せるアントニオ・グテーレス国連事務総長メッセージ
プレスリリース 20-085-J 2020年10月30日
「世界都市デー」に際して、私たちは都市やまちにおける草の根のコミュニティーによる多大な貢献を改めて認識しています。
コミュニティーの価値は、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)への対応の中、際立って明確となりました。
都市は世界的大流行(パンデミック)の矢面に立たされました。
世界人口の55%はすでに都市部に住まい、その数は2050年までに68%にのぼると見られています。
急速に都市化する私たちの世界はこのパンデミックに効果的に対応し、将来の感染症発生にも備えなければなりません。
パンデミックによって公共衛生や支援サービスがしばしば限界を迎えるなか、コミュニティーは結束し、自治体や政府の公的支援と連携しながら、近隣の安全と機能を維持してきました。
近所の人々が病気の人や高齢者のために買い物や食事を作ったり、地域住民が医療従事者を応援したり、地元のボランティアや宗教グループが脆弱な立場の人々を支援する姿もありました。
コミュニティーは革新的で、レジリエントで、予防行動に積極的です。
経済的・社会的・環境的に持続可能な都市づくりに重要な役割を果たしています。
このコミュニティーの価値を認識し続けましょう。
パンデミックから復興し、持続可能な開発のための「行動の10年」に取り組む中で、私たちには生き方、交流のあり方を見直す機会を与えられています。
地域での行動が鍵です。
都市部のコミュニティーが政策や意思決定に携わり、財源によって支えられるとき、結果はより包摂的で永続的なものとなります。
私たちのコミュニティーを未来の都市の中心に据えましょう。
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