国際障害者デー(12月3日)に寄せるアントニオ・グテーレス国連事務総長メッセージ
プレスリリース 20-094-J 2020年12月03日
新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の世界的大流行(パンデミック)は、コミュニティーや社会の本質そのものに影響を及ぼし、これまで存在してきた不平等をさらに広げています。
全世界で10億人に上る障害者は平時でさえ、教育や医療、生計手段にアクセスしにくく、コミュニティーに参加し、包摂されにくい立場におかれています。
その一方で、貧困の中で暮らしたり、暴力やネグレクト、虐待を受けたりする可能性は高くなっています。
COVID-19のような危機がコミュニティーを襲うとき、障害者は最も大きな悪影響を受ける人々の中にいます。
障害者の包摂を促進するためには、その権利を認識、擁護しなければなりません。
学校に通う権利、自分のコミュニティーで暮らす権利、医療にアクセスする権利、家庭を持つ権利、政治に参加する権利、スポーツをする権利、移動する権利、そしてディーセント・ワーク(働きがいのある人間らしい仕事)の権利など、こうした権利は生活のあらゆる側面に関係します。
世界が今回のパンデミックから復興を遂げる中で、私たちはCOVID-19後の包摂的で誰もがアクセスしやすく、かつ持続可能な世界で、障害者の望みや権利が包摂、考慮されるようにしなければならないのです。
このビジョンは、障害者やその代表組織との積極的な協議を行わない限り、達成できません。
今年の「国際障害者デー」にあたり、障害者が直面する障壁や不正、差別にみんなで一緒に取り組むことを誓おうではありませんか。
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