東日本大震災から10年に寄せるアントニオ・グテーレス国連事務総長ビデオ・メッセージ(2021年3月11日)
プレスリリース 21-011-J 2021年03月11日
本日は、10年前の東日本大震災による死者、行方不明者あわせて1万8,400人の方々を追悼する厳粛な日です。
最愛の方を失い、今も深い悲しみの中にある方々に、心より哀悼の意を表します。
私はまた、破壊された福島第一原子力発電所をめぐる安全上の懸念により、今も避難を余儀なくされ、故郷に戻ることが叶わない方々に思いを寄せています。
その観点から、私は、原子放射線の影響に関する国連科学委員会(UNSCEAR)がこのたび発表した、心強い内容の調査結果を歓迎します。
日本は、防災分野で世界をリードしています。
この10年間、日本はより安全な復興に向けて多大な投資をしてきました。
日本はまた、教訓を未来に向けて共有すべく支援してきました。
6年前に採択された「仙台防災枠組」は、より安全な世界を目指すグローバルな指針です。
災害を防ぎ、管理するには、各国が計画を立て、資金を投じ、早い段階で警告を発し、何をすべきかについて教育・啓発していく必要があります。
各国はまた、高齢者や障害者など、最も脆弱な立場に置かれた人々を優先しなければなりません。
地震、生物学的ハザード、パンデミック、そして異常気象など、今日直面している数多くのリスクを管理するために、私たちは包摂的でなければなりません。災害が起こった時に、誰一人取り残さないために。
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