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第76回国連総会でのアントニオ・グテーレス国連事務総長演説 (ニューヨーク、2021年9月21日)

プレスリリース 21-055-J 2021年10月12日

©UN Photo

議長、各国代表の皆様、

私は警鐘を鳴らすためにこの場にいます。世界は目を覚まさなければなりません。

私たちは破滅の縁に立っています。しかも、誤った方向に進んでいます。

世界はかつてないほどの脅威にさらされています。

また、かつてないほど分断されています。

私たちは、生きているうちで最大の危機の連鎖に直面しています。

新型コロナウイルス感染症(COVID-19)のパンデミック(世界的大流行)は、明白な不平等を大幅に拡大しました。

気候危機は地球に打撃を与えています。

アフガニスタンからエチオピア、イエメン、さらにその他の地域における動乱が、平和の妨げとなってきました。

不信と誤情報の急増が、人々を対立させ、社会を麻痺させています。

人権が脅かされています。

科学が攻撃されています。

そして、最も脆弱な立場に置かれた人々に対する経済的な命綱は、届いたとしても、少なすぎ、また遅すぎます。

連帯は、それが最も必要されているときに限って実践されていません。

一つのイメージが、おそらく今の時代をよく物語っています。

COVID-19のワクチンが捨てられるという、世界の一部で見られた光景です。

使用されないまま、期限切れになったのです。

一方で、ワクチンは記録的な速さで開発されました。これは科学と人類の英知の勝利です。

他方で、政治的意思の欠如、利己主義、不信という悲劇によって、その勝利が帳消しにもなっています。

余剰がある国もあれば棚が空っぽの国もあります。

より裕福な国々の大多数はワクチンを接種済みで、アフリカの人々の90%以上が未だに1回目の接種を待っています。

これは、私たちの世界の状態に対する道徳的な告発です。

由々しき事態です。

科学の試験には合格しました。

しかし、倫理の試験は落第点です。

各国代表の皆様、

気候に関する警鐘もまた、激しく打ち鳴らされています。

気候変動に関する政府間パネル(IPCC)による最近の報告は、人類に対する厳戒警報でした。

あらゆる大陸と地域で、危険な兆候が見られます。

焼け付くような気温。衝撃的な生物多様性の喪失。大気、水、自然空間の汚染。

そして、至る所で発生している気候関連災害。

最近目の当たりにしたように、世界の金融の中心地であるこの都市でさえ、影響を免れません。

気候科学者は、パリ気候協定の1.5°C目標の維持にまだ遅すぎることはないと言っています。

しかし、その機会は急速に失われつつあります。

私たちは、2030年までに温室効果ガスの排出量を45%削減する必要があります。しかし最近の国連の報告書によれば、現在の各国による気候変動対策では、排出量は2030年までに16%増加することが明らかになりました。

これは、産業革命以前の水準と比べて少なくとも気温が2.7°C上昇するという、途方もなく苦しい状況に私たちを陥れるものです。大惨事です。

一方、経済協力開発機構(OECD)は、開発途上国に対する不可欠かつ約束された気候ファイナンスにおいて、少なくとも200億ドルの不足があると報告したばかりです。

グラスゴーで開催される国連気候変動枠組条約第26回締約国会議(COP26)まであと数週間ですが、目標の達成は数光年先であるように見受けられます。

私たちは真剣にならなければなりません。そして、迅速に行動しなければなりません。

各国代表の皆様、

COVID-19と気候危機は、社会として、そして地球としての深刻な脆弱性を露呈させました。

しかし、こうした壮大な課題を前に、私たちが目にしているのは謙虚さではなく傲慢さです。

私たちは連帯の道ではなく、破滅につながる袋小路に迷い込んでいます。

同時に、今日の私たちの世界には、別の病が広がっています。不信という病です。

進歩の約束が、過酷な日常生活の現実によって否定されるのを人々が目にしたとき、

基本的権利や自由が奪われるのを目にしたとき、

身の回りで小さな、あるいは大規模な)汚職を目にしたとき、

地球上で何百万もの人々が空腹を抱えている一方で、億万長者が宇宙旅行を楽しんでいるのを目にしたとき、

親たちが、現在の苦悩よりもさらに厳しく映る、子どもたちの未来を思った
とき、

そして若者が、未来を全く見通すことができないとき…。

私たちが奉仕し代表する人々が、自国の政府や機関のみならず、75年以上にわたって国連の活動に命を吹き込んできた価値観をも、信じられなくなる可能性があります。

平和。人権。すべての人々の尊厳。平等。正義。連帯。

今、かつてないほど、核となる価値観に照準が当てられています。

信頼の崩壊が、価値観の崩壊へとつながっています。

日常生活の中で成果が見えなければ、約束には結局のところ、何の価値もありません。

成果をもたらすことができなければ、人間には、最も悪意ある衝動の余地が生まれます。

それは、安易なその場しのぎの対策、偽りの解決策、陰謀論を活性化させます。

それは、文化至上主義、イデオロギー支配、暴力的な女性蔑視、難民や移民を含む最も脆弱な立場の人々の標的化など、古代からある不満の種に火を付け、かき立てます。

各国代表の皆様、

私たちは、正念場にあります。

今こそ実現するときです。

今こそ信頼を取り戻すときです。

今こそ希望をもたらすときです。

そして、私は希望を持っています。

私たちが生み出した問題は、私たちが解決できる問題です。

人類は、私たちが協力すれば素晴らしいことが成し遂げられることを示してきました。
それこそが、国連の存在意義です。

しかし、率直に申しましょう。現在の多国間体制では、グローバルな公共財管理における効果的なガバナンスに必要なものに関して、手段と能力があまりにも限定的です。

短期的なものにとらわれすぎています。

私たちは、グローバルなガバナンスを強化する必要があります。未来に焦点を合わせる必要があります。社会契約を更新する必要があります。国連を、新しい時代に適合させる必要があります。

私が先日、事務総長報告『私たちの共通の課題(Our Common Agenda)』を発表したのはそのためです。

報告書は、世界の現状について360度あらゆる角度からの分析を提示するもので、現在の課題に対処し、未来に向けたマルチラテラリズム(多国間主義)を強化する90の具体的な提言を示しています。

『私たちの共通の課題』は、国連憲章、世界人権宣言、持続可能な開発のための2030アジェンダ、およびパリ気候協定に基づくものです。

それは、より良い世界への道を模索するという、国連創設75周年に寄せられた宣言により私に課された使命とも合致します。

しかし、私たちの約束の地に到達するには「大きな分断」を解消しなければなりません。

各国代表の皆様、

私は、今すぐに解消しなければならない「6つの大きな分断」(6つのグランド・キャニオン)があると考えます。

第一に、私たちは平和の分断を解消しなければなりません。

世界中のあまりにも多くの人々にとって、平和と安定は遠い夢のままです。

アフガニスタンでは、人道支援を強化し、特に女性と女児の人権を擁護しなければなりません。

エチオピアでは、当事者に対し直ちに敵対行為を停止し、人道支援のアクセスを確保し、エチオピア主導の政治対話を開始するための条件を整えるよう呼びかけています。

ミャンマーでは、民主主義、平和、人権、法の支配を追求する人々に対する揺るぎない支援を再確認しています。

サヘルでは、地域の安全保障、開発、ガバナンスに向けた国際支援の動員に取り組んでいます。

イエメン、リビア、シリアといった場所では、膠着状態を打開し、平和を推進しなければなりません。

イスラエルとパレスチナでは、2国家共存による解決が、公正で包括的な平和への唯一の道であると認識し、有意義な対話を再開するよう指導者に要請します。

ハイチおよび他の多くの取り残された場所では、危機から脱するためのあらゆる段階にわたって連帯しています。

各国代表の皆様、

私たちは、力による権力の奪取の激増を目の当たりにしています。

軍事クーデターが再来しました。

国際社会の団結の欠如は、助けになりません。

地政学的な分断により、国際協力は弱体化し、安全保障理事会が必要な決定を下す能力が制限されています。

不処罰という意識が根を下ろしつつあります。

同時に、世界の2つの経済大国が互いに対立している中で、多大な経済と開発の課題に取り組むことは不可能です。

さらに私が恐れるのは、世界が2つの異なる経済、貿易、金融、技術ルール、2つの異なる人工知能の開発アプローチ、究極的には、2つの異なる軍事的・地政学的戦略に徐々に別れていくリスクです。

これは争いのもとです。冷戦よりもはるかに予想困難になります。

信頼を取り戻し、希望を抱くには、協力が必要であり、対話が必要であり、理解が必要です。

私たちは予防、平和維持、平和構築に投資する必要があります。私たちは核軍縮に関して、そしてテロに対抗する共同の取り組みにおいて、進展を必要としています。

人権尊重に根ざした行動が必要です。新しく包括的な「平和への課題」が必要です。

各国代表の皆様、

第二に、私たちは気候の分断を解消しなければなりません。これには、南北間の信頼の橋渡しが必要です。

それは、グラスゴーでの成功の条件を整えるために、今できることをすべて行うことから始まります。

私たちは、3つの主要分野、すなわち、気候変動の緩和、ファイナンス、適応において、すべての国による、さらに大きな野心が必要です。

緩和におけるさらに大きな野心とは、すなわち今世紀半ばまでにカーボンニュートラルを実現すること、そしてそこにたどり着くための、具体的な2030年までの削減目標への各国のコミットメントと、確かな今日の行動に裏打ちされたものです。

ファイナンスにおけるさらに大きな野心とは、開発途上国に対して気候変動対策のために約束された年間1,000億ドルがついに実現し、国際金融機関ならびに民間セクターの両方の資源が完全に動員されることです。

適応におけるさらに大きな野心とは、すなわち先進国が開発途上国に対して、命と生計を救うためのレジリエンス(強靱性)を構築できるよう、確かな支援を行うという約束を果たすことです。

これは、先進国および多国間開発銀行が拠出する全気候ファイナンスの50%が、適応に充てられるべきことを意味します。

アフリカ開発銀行は2019年に、気候ファイナンスの半分を適応に割り当てることで、基準を設定しました。

ドナー国の一部は、この先導に従いました。すべてのドナーがそうしなければなりません。

あらゆる加盟国への私からのメッセージは、次のとおりです。他者が先に行動を起こすのを待たないでください。自国の役割を果たしてください。

私たちは世界中で、若者が主導する市民社会が、気候危機に取り組むために完全に結集しているのを目の当たりにしています。

民間セクターはますます力を入れています。

政府もまた、財政政策決定の全ての力を結集して、グリーン経済への転換を図らなければなりません。

人々の収入ではなく炭素と汚染に課税し、持続可能で環境に配慮した仕事への転換を促すことによって。

化石燃料への補助金を廃止し、資金を解放して、医療、教育、再生可能エネルギー、持続可能な食料システム、そして自国の市民の社会的保護に投資を振り向けることによって。

新たな石炭火力発電所を持たないと約束することによって。計画されているすべての石炭火力発電所が稼働すれば、1.5°Cを明らかに超えるばかりか、2℃をはるかに超えることになります。

パリ協定の目標は、煙と消えるのです。

これは、地球の緊急事態です。

依然として石炭に大きく依存している国々と、移行を支援するための財政的・技術的資源を有する国々との間で、連帯することが必要です。

私たちには、行動する機会と責務があります。

各国代表の皆様、

第三に、私たちは国の内外で、貧富の格差を解消しなければなりません。

これは、あらゆる場所に住むあらゆる人々にとって、パンデミックを収束させることから始まります。

私たちは、ワクチン生産量を少なくとも2倍にし、2022年前半に世界人口の70%にワクチンが届くようにするため、世界的なワクチン接種計画を緊急に必要としています。

この計画は、現在活動中および今後見込まれるワクチン製造業者、世界保健機関(WHO)、ACTアクセラレーターのパートナー、国際金融機関からなる緊急タスクフォースが製薬会社と協力すれば実施できます。

一刻の猶予もありません。

バランスを欠いた復興が、不平等を深めています。

より裕福な国々は、今年末までにパンデミック以前の成長率に達することもあり得ますが、低所得国では数年にわたって影響が続く可能性があります。

これは不可思議なことではないでしょう。

先進経済国は、国内総生産の28%近くを経済回復に投資しています。

中所得国の場合、その数字は6.5%に低下します。

そして、後発開発途上国では1.8%に急落します。はるかに少ない金額に占める、ごくわずかな割合です。

国際通貨基金(IMF)は、サハラ以南のアフリカにおいては、今後5年間の1人当たりの累積経済成長率が世界の他の地域より75%低くなると予測しています。

多くの国々が、緊急の流動性の注入を必要としています。

私は、IMFによる6,500億ドルの特別引出権(SDR)の配分を歓迎します。

しかし、このSDRは主に、最も必要性が低い国々に配分されます。

先進経済国は、SDRの余剰分を、必要とする国々に再配分すべきです。

SDRは特効薬ではありません。

しかしこれにより、持続可能な復興と成長の余地が生まれます。

私はまた、より公正なものに改革された国際的な債務アーキテクチャを、あらためて提唱します。

債務支払猶予イニシアティブは2022年まで延長されなければならず、また、それを要請する、すべての高債務で脆弱な中所得国が利用できるものであるべきです。

これは、行動における連帯となるでしょう。

各国は、債務の支払と国民への奉仕のいずれかの選択を迫られるべきではありません。

効果的な国際的連帯があれば、ユニバーサル・ヘルス・カバレッジ(UHC)と収入保護、住居とディーセント・ワーク(働きがいのある人間らしい仕事)、すべての人のための質の高い教育、そして女性と女児に対する差別や暴力の根絶を含む新しい社会契約を、国レベルで構築することが可能になるでしょう。

私は各国に対し、税制を改革し、脱税、マネーロンダリング、不法な資金の流れに、ついに終止符を打つよう呼びかけます。

そして先を見据えると、私たちはすべての主要な世界規模のリスクに対し、より優れた予防と事前準備の体制を必要としています。私たちは、パンデミック事前準備および対応独立検証委員会による勧告を支持しなければなりません。

私は『私たちの共通の課題』の中で、緊急プラットフォームやフューチャーズ・ラボなど、その他の数多くの提案を示しました。

各国代表の皆様、

第四に、私たちはジェンダーの分断を解消しなければなりません。

COVID-19は、世界で最も永続的な不公平、すなわち男性と女性の間の権力の不均衡を露呈させ、増幅させました。

パンデミックが発生したとき、最前線で働く人々の大多数は女性たちであり、最初に職を失い、身近な人たちの世話をするために最初にそのキャリアを中断したのも女性たちでした。

女児たちは、学校の閉鎖によって不当に大きな影響を受け、成長が制限され、虐待、暴力、児童婚のリスクが高まっています。

ジェンダーの分断を解消することは、女性と女児にとっての公正という問題にとどまりません。

人類にとって、状況を大転換するものです。

男女がより平等に代表する社会は、より安定し、平和です。そのような社会では、医療制度はより優れ、経済にはより活気があります。

女性の平等は、本質的に権力の問題です。現代の最も困難な問題を解決するために、私たちは早急に男性が支配する世界を変革し、権力のバランスを転換しなければなりません。

それはすなわち、議会、内閣、役員室に、より多くの女性のリーダーがいるということです。あらゆる場所で、女性が完全に代表され、完全に貢献を果たしているということです。

私は、政府、企業、その他の機関に対し、リーダーの地位からその下の階層までジェンダー・パリティー(男女比同率)を実現するため、ベンチマーク(基準)やクォータ制を含む大胆な措置を講じるよう要請します。

国連では、シニアマネジメントと国連国別チームのリーダーに関して、これを達成しました。すべての階層でジェンダー・パリティーを達成するまで、前進を続けます。

同時に、ジェンダー差別を制度化するような時代に逆行する法律に反対する必要があります。女性の権利は人権です。

経済復興計画では女性に焦点を当てるべきであり、その手段はケア・エコノミーへの大規模な投資を含みます。

そして、あらゆる国で、ジェンダーに基づく暴力に対抗するための緊急計画が必要です。

持続可能な開発目標(SDGs)を達成し、より良い世界を構築するために、私たちはジェンダーの分断を解消することができ、またそうしなければなりません。

各国代表の皆様、

第五に、信頼を回復し、希望をもたらすということは、デジタル格差を解消するということです。

人類の半分はインターネットにアクセスすることができません。私たちは2030年までに、すべての人がアクセスできるようにする必要があります。

これは、私が示した『デジタル協力のためのロードマップ』のビジョンです。デジタル技術の危険性から人々を保護しつつ、その恩恵を採り入れるというものです。

私たちが直面する危険性の一つは、デジタル・プラットフォームがデータを取り込む範囲の広がりと、データの使用と乱用です。

私たち一人ひとりに関する膨大な情報ライブラリーが取りまとめられています。しかし私たちは、そのライブラリーの鍵すら持っていません。

この情報がどのように、誰によって、どのような目的で収集されたのか、私たちは知りません。

しかし私たちのデータが、企業の利益を増加させるため、商業的に利用されていることを知っています。

私たちの行動パターンは、先物取引のように商品化され、売られています。

私たちのデータは、私たちの認識や意見に影響を与える目的でも使用されています。

政府やその他の組織は、データを悪用して人々の行動を制御もしくは操作することが可能であり、個人または集団の人権を侵害し、民主主義を弱体化させることになり得ます。

これはSF作品ではありません。今日の現実です。

そして、これには真剣な議論が必要です。

デジタル分野における他の危険についても同様です。

たとえば、そのようなことは断じて起きてはなりませんが、今後の大きな対立は、大規模なサイバー攻撃から始まると、私は確信しています。

これに対処するための法的枠組みは、どこにあるのでしょうか。

自律型兵器は今、人間が介入せずとも標的を選択し、人々を殺すことができます。こうした兵器は禁止されるべきです。

しかし、これらの技術をどう規制するかについてのコンセンサスは存在しません。

信頼を回復し、希望をもたらすために、私たちはすべての人に安全で公平、かつ開かれたデジタルの未来を約束する取り組みの中心に人権を据える必要があります。

各国代表の皆様、

最後に第六として、私たちは世代間の分断を解消する必要があります。

若者は、私たちの決定の良い結果も悪い結果も受け継ぎます。

同時に、今世紀末までに109億人が誕生すると見込まれています。

私たちには、彼らの才能、アイデア、エネルギーが必要です。

『私たちの共通の課題』では、学習の危機に対処し、今日の18億人の若者にとっての機会を拡大するため、2022年に「教育変革サミット(Transforming Education Summit)」を開催することを提案しています。

しかし若者は、支援以上のものを必要としています。

議場に席が必要です。

そのために、私は未来世代の国連特使を任命し、国連ユース・オフィスを設立する予定です。

そして『私たちの共通の課題』に示されているとおり、若者の貢献は「未来のサミット」の中心となります。

若者は、未来への希望のビジョンを必要としています。

最近の調査によれば、10カ国の若者の大多数が、地球の状態について強い不安と苦悩に苛まれています。

未来の有権者のおよそ60%は、自国の政府に裏切られたと感じています。
私たちは子どもたちや若者たちに対して、深刻な状況ではあるものの、世界には計画があり、政府はその計画の実行を約束していると証明しなければなりません。

私たちは「大きな分断」を解消し、人類と地球を救うために、今、行動する必要があります。

各国代表の皆様、

真に取り組むことで、私たちは、より良い、より平和な世界という約束を果たすことができます。

それが『私たちの共通の課題』の原動力です。

自国の市民の利益を推進する最善の方法は、私たち共通の未来の利益を推進することなのです。

相互依存が、21世紀の道理です。

それは、国連の指針でもあります。

今が、私たちの好機です。

変革の時です。

マルチラテラリズムに再び火を付ける時代です。

可能性の時代です。

信頼を取り戻そうではありませんか。希望をもたらそうではありませんか。

そして、今すぐに始めようではありませんか。

ありがとうございました。

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原文(English)はこちらをご覧ください。