人権デー(12月10日)に寄せるアントニオ・グテーレス国連事務総長メッセージ
プレスリリース 21-070-J 2021年12月10日
私たちの世界は、岐路に立っています。
新型コロナウイルス感染症(COVID-19)のパンデミック、気候危機、私たちの生活のあらゆる領域に広がるデジタル技術により、人権に対する新たな脅威が生まれました。
排斥や差別が蔓延しています。
公共の空間が狭められています。
この10年間で初めて、貧困と飢餓が増えつつあります。
何百万もの子どもたちが、教育を受ける権利を失っています。
不平等が深刻化しています。
しかし私たちは、別の道を選ぶことができるのです。
73年前の今日、国連総会は世界人権宣言を採択しました。
この簡潔な宣言に示されている原則は、あらゆる場所のあらゆる人々のすべての権利、つまり公民権や、経済的、文化的、社会的、政治的権利を実現するための鍵であり続けています。
パンデミックからの復興は、人権と自由を拡大し、信頼を取り戻す機会とならなければなりません。
司法への信頼と、法律や制度の不偏性。
尊厳ある生活に手が届くことへの確信。
人々が公正な審理を受け、その訴えを平和的に解決できることへの信頼。
国連は、人類という家族の一人ひとりの権利を支持します。
今日も、そしていつの日も、国連は、すべての人たちの公正さ、平等、尊厳、人権のために活動し続けます。
人権デーを祝いましょう。
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