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世界津波の日(11月5日)に寄せるアントニオ・グテーレス国連事務総長メッセージ

プレスリリース 23-064-J 2023年11月05日

世界津波の日(11月5日)

レジリエント(強靭)な未来のために不平等と闘う ―

津波は、自然がもたらす災害の中で最も致命的なものです。

津波は、根深い不平等を露わにし、限られた資源しか持たず、社会から疎外されたコミュニティで暮らす人々や、自分たちが引き起こしたものではない気候カオス(大混乱)による影響をすでに受けている人々など、最も脆弱な立場に置かれた人々に最も大きな被害を与えます。津波の影響が、世代を超えて続くこともあります。

現在、主に後発開発途上国や小島嶼開発途上国に暮らす世界人口の3分の1が、津波の到来を事前に知らせる早期警報システムでカバーされていません。

早期警報は命を救い、経済的な損害を大幅に防ぐ利点もあります。

国連の「すべての人に早期警報システムを」イニシアチブは、2027年までに地球上のすべての人を保護することを目指しており、最も脆弱な立場に置かれた人々のニーズを優先します。このためには、今後4年間で31億米ドルを投資する必要があります。これは対象者一人当たり約50セントに相当し、急速に高まる気候リスクからすべての人を保護するという目的に鑑みれば、わずかな額です。

私たちは、垣根を取り払い、不平等と闘い、気候危機に対処することで、レジリエンス(強靭性)を構築することができます。そして、自然がもたらす最も強大な試練に直面したとしても、すべての人々に繁栄の機会を確保することができるのです。

「世界津波の日」にあたり、津波に襲われた時、“誰一人取り残さない”ことを決意し、すべての人々にとって安全で豊かな未来を確かなものとするために協力しようではありませんか。

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