私たちは、分極化の時代を生きています。

コミュニティー間や地域にまたがり、不平等の拡大、紛争の激化、記録的な気候ショックによって、人々の間の溝が深まりつつあります。

誤情報や信頼の崩壊によって、社会機構が壊され、有意義な公的な言説空間が狭まっています。

私たちの共通の未来にとって協力が不可欠な時に、分断が深まっています。

紛争に終止符を打つための協力。

気候危機に対処し、持続可能な開発目標（SDGs）を前進させるための協力。

そして、人工知能（AI）などのデジタル技術の防護柵について合意するための協力。

今年の『人間開発報告書』は、分極化の根源と、それが持続可能な開発に及ぼす破壊的な影響を分析しています。

人々の不安や不確実性に関するこれまでの分析に依拠して、膠着状態や分断から抜け出す道筋を示しています。

未来に最も望むべきことは、分断を招くレトリックと闘い、あらゆる場所の大多数の人々を団結させる共通点を強調することだと示しています。

そして、人々の優先課題を実現できるよう、国際協力のシステムを早急に拡大することを求めています。持続可能な開発、健全な環境、住み続けられる地球、すべての人にとっての安全・安心・尊厳といった優先課題です。

9月の「未来サミット」では、まさにこうした問題を検討します。

サミットの準備を進めるにあたり、私は重要な貢献を果たす資料として、『人間開発報告書』を推奨します。

この報告書は、グローバルな課題の解決策は、私たちの手の届くところにあることを示しています。協力について再考し、より良い世界に向けて団結することによって。

ありがとうございました。

＊　＊＊＊　＊

「国連開発計画（UNDP）による本報告書のプレスリリースはこちら