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アフリカ系の人々の国際デー(8月31日)に寄せるアントニオ・グテーレス国連事務総長メッセージ

プレスリリース 24-057-J 2024年08月30日

国連本部で開催された展示「アフリカ系の人々のための国際年」にて ©UN/Evan Schneider

「アフリカ系の人々の国際デー」にあたり、私たちは、広範にわたる人類の功績に対するアフリカ系の人々の計り知れない多様な貢献と、より良い世界をつくるためのたゆまぬ努力に敬意を表します。

アフリカ系の人々のリーダーシップ、勇気、そして積極的な行動は、深刻な不公正を克服し、命を救い、社会を改善し、極めて重要な問題に世界の注目を集めることに寄与してきました。しかし、奴隷化と植民地主義の耐えがたい遺産は、今なお残っています。体系的な人種主義が蔓延し、新たな形態へと変異を続けています。その中には、アルゴリズムが差別を増幅し得る、新しいテクノロジーにおいて生まれているものもあります。

私たちは、人種主義と人種差別の惨害を根絶するため、アフリカ系の人々の活動に立脚し、グローバルな行動を起こさねばなりません。

国連はこれを優先課題とし、新たに反人種主義事務所を設置しました。これは、職場における人種主義に対処する国連の戦略計画の実施を推進するものです。また、各国政府も、政策や法制度の推進・実施によって、体系的な人種主義に取り組み、インクルージョン(包摂性)を確保すべく、率先して行動する必要があります。民間セクターは、労働生活におけるテクノロジーやその他の側面での偏見を根絶するなど、さらなる取り組みが必要です。そして私たちは、奴隷化の犯罪に対処するための補償的正義を必要としています。

この10年間の成功を踏まえ、私は各国が、真の変化に向けたグローバルな取り組みを加速させるべく、第2次となる「アフリカ系の人々のための国際の10年」を宣言することを期待しています。

共に、人種主義と差別を消し去り、すべての人々に平等、機会、正義がもたらされる世界を築くために、自らの役割を果たそうではありませんか。

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原文(English)はこちらをご覧ください。