女性に対する暴力撤廃の国際デー(11月25日)に寄せるアントニオ・グテーレス国連事務総長メッセージ
2024年11月25日
女性と女児に対する暴力の蔓延は、人類の恥です。
毎日、平均で140人の女性や女児が、自身の家族の誰かによって殺害されています。およそ3人に1人の女性が、いまだに身体的または性的な暴力を経験しています。影響を受けない国やコミュニティーはありません。そして、状況は悪化しています。
紛争、気候、飢餓の危機が不平等を煽っています。恐ろしい性的暴力が戦争の武器として利用されています。そして、女性や女児たちはネット上にあふれる女性蔑視に直面しています。女性と女児の権利に対する反発が高まり、状況はさらに深刻化しています。法的保護が後退し、人権が踏みにじられ、女性の人権擁護活動家が声を上げたために脅迫され、嫌がらせを受け、殺害されることがあまりにも多すぎます。
国連の「スポットライト・イニシアティブ」と、「団結しよう、女性への暴力を終わらせるために」の「UNiTE by 2030」キャンペーンは、あらゆる場所で女性と女児に対する暴力という惨害に終止符を打つべく、私たち全員が力を合わせるよう呼びかけています。世界はこの呼びかけを聞き入れなければなりません。正義と説明責任を実現するための緊急行動と、アドボカシーに対する支援が必要なのです。
「北京宣言」と「行動綱領」が女性と女児に対する暴力の防止と撤廃を約束してからほぼ30年―。約束を果たすべき時は、とうに過ぎているのです。
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