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パレスチナ人民連帯国際デー(11月29日)に寄せる アントニオ・グテーレス国連事務総長メッセージ

2024年11月28日

写真は、2014年の「パレスチナ人民連帯の国際年」にあたり国連パレスチナ難民救済事業機関(UNRWA)が行った連帯キャンペーンの一環として、東京・渋谷のビルに映し出されたデジタル・アーカイブからの象徴的なイメージ © UNRWA/Hiroko Suzuki

毎年この日、パレスチナの人々の尊厳、権利、正義、そして自決権を求めて、国際社会は連帯します。今年の国際デーは、そうした基本的な目標がかつてないほどに遠ざかっているという点で、とりわけ痛ましいものです。

昨年10月7日にハマスが行ったテロ攻撃や人質拘束を正当化できるものは何一つありません。また、パレスチナの人々に対する集団的懲罰を正当化できるものも何一つありません。

しかし、1年余りが経過する中でガザは廃墟と化し、4万3,000人を超えるパレスチナ人が死亡したと伝えられ、その大半が女性や子どもたちです。そして人道危機が日増しに悪化しています。これは恐ろしいことであり、許しがたいことです。

一方で、東エルサレムを含むヨルダン川西岸被占領地区では、イスラエルによる軍事作戦、入植地の拡大、立ち退き、建物破壊、入植者による暴力や併合の脅しが、さらなる苦痛と不公正をもたらしています。

即時停戦と人質全員の無条件解放。国際司法裁判所と総会で確認されたように、パレスチナ領域の違法な占領に終止符を打つこと。そして、国際法と関連する国連決議に沿って、イスラエルとパレスチナが平和と安全の内に共存し、エルサレムを両国家の首都とする2国家共存による解決に向けた不可逆的な前進。これらを実現すべき時はとうに過ぎているのです。

喫緊の課題として、私は、パレスチナの人々の命を救う人道支援、とりわけ何百万ものパレスチナ人にとってかけがえのない命綱である国連パレスチナ難民救済事業機関(UNRWA)の活動を通じた援助を、全面的に支援するよう訴えます。

国連はこれからも、パレスチナの人々、そして彼らが平和、安全、尊厳の内に生きる不可侵の権利と連帯し続けます。

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原文(English)はこちらをご覧ください。