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国際人種差別撤廃デー(3月21日)に寄せるアントニオ・グテーレス国連事務総長メッセージ

プレスリリース 25-015-J 2025年03月19日

Photo: UN Photo

人種差別という毒が、私たちの世界を蝕み続けています。歴史的な奴隷化、植民地主義、差別という有害な遺産として。それはコミュニティーを腐敗させ、機会を妨げ、生活を壊し、尊厳、平等、正義の基盤そのものを浸食しています。

今年の国際デーのテーマが思い起こさせるように、2025年は「あらゆる形態の人種差別の撤廃に関する国際条約」の採択から60周年にあたります。この条約は、あらゆる形態の人種差別を根絶するための力強いグローバルなコミットメントです。

1960年代の公民権、反アパルトヘイト、脱植民地化の各運動の中で生まれたこの条約は、人種主義的な教義と闘い、理解を促進し、人種差別のない世界を築く上で各国が取るべき具体的な措置を定めています。拡大する不平等や敵意を収益化するアルゴリズム、私利のために分断を目論む者たちに煽られ憎悪と不和が高まる暗黒の時代の中、この条約は今日も私たちを導く希望の光であり続けています。

今年の国際デーにあたり、私は、この条約があまねく批准されること、そして各国がこれを完全に履行することを求めます。また、企業のリーダー、市民社会、人々に、あらゆる形態の人種差別に反対し、条約の精神を実現すべく行動を起こすよう要請します。これは、私たち共通の責務なのです。

国連は、私たち人類一人ひとりの尊厳と平等な権利を求めて闘う、誇り高き同志です。人種差別のない世界が実現するまで、私たちは取り組み続けます。

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原文(English)はこちらをご覧ください。