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国際防災の日(10月10日)に寄せる
潘基文国連事務総長メッセージ

プレスリリース 07/076-J 2007年10月10日

各国政府は3年ほど前、私たちの自然災害に対する集団的脆弱性を軽減するための行動計画として「兵庫行動枠組」を採択しました。きょう、私たちは「国際防災の日」を迎えましたが、洪水や暴風雨、干ばつなど、近年世界中を襲った大災害は依然として、自然災害の破壊的な影響や、地球温暖化によって生じうる被害の大きさを如実に物語っています。防災に本格的に取り組む必要性がこれほど差し迫ったことは、いまだかつてありません。

防災には建築基準の強化、適切な土地利用計画、早期警報システムの改善、環境マネジメント、避難計画などが必要ですが、とりわけ重要なのは教育です。コミュニティや個人に、自然災害の危険や、自らの脆弱性を軽減する方法を認識させねばならないからです。

私たちには、災害に強いコミュニティや国家の構築に今すぐ取り組む道義的、社会的、経済的義務があります。昨年はグローバルな啓発キャンペーン「防災は学校から」がスタートしました。そのねらいは、自然災害に耐えられるような校舎の建設や改修を徹底しつつ、防災が学校カリキュラムの必須要素となるよう、政府やコミュニティ、個人の力を結集することです。

防災に無関係な人などいません。私たちすべてが、意識を向上させ、将来の災害に対する脆弱性を低めるため、それぞれの役割を果たすことができるのです。私は政府、市民社会や民間企業、国際金融機関その他の国際機関をはじめとするすべての関係者に対して、防災に投資し、具体的な脆弱性軽減措置によって「兵庫行動枠組」の実施を強化するよう求めたいと思います。今年の「国際防災の日」にあたり、この使命を果たす決意を新たにしようではありませんか。