国際平和デー(9月21日)に寄せる
潘基文国連事務総長メッセージ
プレスリリース 07/068-J 2007年09月21日
平和は人類にとって最も大切なニーズのひとつです。それはまた、国連にとって最大の使命でもあります。
平和は私たちの任務を定め、私たちの主張を展開する上で要の役割を果たします。そして、平和維持や予防外交から、人権の推進や開発に至るまで、私たちの全世界的な活動すべてを貫く底流となっています。
こうした平和を目指す活動はきわめて重要です。しかし、それは簡単なものではありません。事実、世界にはなかなか平和を手にできないコミュニティが数限りなくあります。チャドやダルフールの避難民キャンプから、バグダッドの裏通りに至るまで、平和を求める活動は多くの挫折や苦難にさらされているのです。
9月21日の「国際平和デー」は、世界中のあらゆる人々にとっての平和と安寧を模索する私たちの努力を、改めて振り返る機会です。
それはつまり、私たちが何を成し遂げてきたかを評価し、残る課題のすべてに全力で取り組んでゆくための機会です。
それはまた、全世界の停戦の日ともされています。多くの場所で続いている恐怖や不安を24時間、取り除くよう呼びかけるのです。
私はきょう、すべての国々とすべての戦闘員に対し、この戦闘行為の停止を守るよう求めます。そして、世界各地の人々に対し、現地時間の正午に1分間の黙とうをささげるよう呼びかけます。
銃声が止むこの機会に、私たちはすべて、紛争の代償の大きさをじっくり考えてみるべきです。そして、この1日の停戦を永続化させる方法を必死で模索する決意も固めるべきです。
今年の国際平和デーにあたり、平和を単なる優先課題から貪欲に追求すべき目標へと昇華させようではありませんか。そして、どこにいようとも、また、どのような形であろうとも、毎日を平和デーにするための努力を一層強化することを誓おうではありませんか。