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平和記念式典に寄せる事務総長メッセージ(広島、2014年8月6日)

プレスリリース 14-046-J 2014年08月06日

アンゲラ・ケイン軍縮担当上級代表が代読

広島で開催される今年の平和記念式典に御参列の皆様にメッセージをお送りできることを、光栄に思います。

歴史学者によれば、今も私たちが記憶している残虐な原爆投下は、元々この式典会場からほど近い相生橋を投下目標としていました。それから数十年にわたり、広島市民と全世界の支持者の方々は、信頼、友好、理解という新たな形の多くの橋を築いてこられました。

この厳粛な式典は、悲惨な過去の記憶を、核兵器のない未来というビジョンに結びつけるものです。私は特に、被爆者の方々が、核廃絶が達成されるまで軍縮を推し進めるというコミットメントを進めていくことのできる新しい世代との絆を築いていらっしゃることに感謝しています。国連も同じ目標を積極的に追求しています。

広島から発信されている数多くの平和と希望のメッセージは、核兵器がもたらす悲惨な人道的帰結を世界に教示し、国際的な人道・人権法上、核兵器の使用は決して許されないということに焦点を当てた世界的なうねりを巻き起こしています。被爆者の方々は、こうした取り組みの「顔」となっています。被爆者の方々の証言に、私をはじめ、数限りない人々は胸を打たれました。

皮肉なことに、近代科学では、人類は、ひとたび使用されれば地球上のすべての生物を滅亡させることができる大量破壊兵器の保有と最新化を進める一方で、他の惑星の生物の存在を探索しています。私たちはこの欠陥に取り組み、核兵器の獲得競争を助長している軍国主義に立ち向かわなければなりません。

広島市民の皆様と国連との間には直接橋が架かっています。核軍縮は引き続き、国連の最重要目標のひとつになっているからです。加盟国と市民社会が協力し、核兵器のない世界というビジョンの実現に向けて歩を進めるうえで、国連は欠かせない存在です。

世界が被爆者の方々とともに、最後の核兵器が廃絶され、核兵器の時代と呼ばれる歴史上の悪夢に終止符が打たれる姿を目にできるよう、直ちに具体的な進展を求めるとともに、すべての人が希望、平和、繁栄という新時代の幕開けを迎えられるようにしていこうではありませんか。

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