事務総長、長崎の爆心地で演説(和文)
2010年08月05日
65年前の夏、この地において、一機の爆撃機が一個の爆弾を投下しました。
この爆弾によって、美しい長崎の街は廃墟と化しました。
数万人の男性、女性、子どもたちの命が奪われました。
私は本日、これらの人々を思い、追悼するために、この地に参りました。
被爆者の皆様が耐え忍んでこられた過酷な苦境に敬意を示すために、参りました。
長崎市民の皆様と連帯し、立ち上がるために参りました。
皆様は、広島の人々ともに、核軍縮に向け、活力に満ちたパートナーシップを創出してこられました。
この歴史的な地には、単に、地理的に爆心地であるという以上の意味があります。
この記念碑は、この惨害をいかなる人にも、いかなる場所にも、私たちが決して、二度ともたらしてはならない、という信念を示すものなのです。
国連事務総長として、私は核不拡散・軍縮に関する5項目プランを提示しています。
このプランは、安全保障、検証、透明性、通常兵器、核軍縮のための法的枠組みに関する提案を行っています。
私は、長崎と広島の両市民および両市長のご支援に対し、深く感謝申し上げます。
グローバルな運動である平和市長会議は今や、世界中で4,000人を超える人びとの支持を得ています。
今年末までに、世界の10億人を超える市民を代表する、5,000人以上の市長の支援を得るために払われた市長会議の努力を歓迎いたします。
そうした行動は、これら核爆弾の悲劇に対応するための最善の方法のひとつです。
それら兵器の使用を二度と許さないための唯一の方法はそれらを全廃することです。
国連を構成するすべての人びとを代表し、本日、献花いたしますことを光栄に存じます。