議長声明 S/REST/2005/40
2005年08月23日
2005年8月23日、安全保障理事会第5249回会合にて発表
「アフガニスタン情勢」と題する項目の安保理の検討に関連し、2005年8月23日に開かれた安全保障理事会第5249回会合において、安全保障理事会議長は安保理に代わり、下記の声明を発した。
安全保障理事会は、最終的な候補者名簿の作成と有権者登録の更新を含め、2005年9月18日に予定される議会(ウォレシ・ジルガ)および地方選挙の準備が進展していることを歓迎するとともに、継続中の選挙運動が平和的に、威嚇のない環境で行われること、および、選挙を成功裏に開催できることを確保するため、アフガニスタンの全ての参加者、特に候補者とその支持者たちに対し、建設的に活動するよう促す。安保理は国際社会に対し、これらの選挙費用の不足分2,960万米ドルを埋めるため、追加的な財政支援を求める。
安全保障理事会は、アフガニスタンにおいて過去数カ月間、タリバン、アルカイダおよびその他の過激派集団による攻撃が増大していることに、重大な懸念を表明する。安保理は、アフガニスタンにおけるテロ行為やその他の形態の暴力により、そこの政治過程を混乱させようとする企てを非難する。安保理は、これとの関連で、それぞれの責任範囲内で、国際治安支援軍(ISAF)および「不朽の自由作戦(OEF)」連合の支援を受けて、国の安全と安定を向上させようとするアフガニスタン政府の努力を是認する。
安全保障理事会は、地域の発展およびアフガニスタンの長期的な平和と安定を促進するために、近隣諸国とアフガニスタン政府との協力を継続させ、対話を活発化させることの重要性をまた強調する。
安全保障理事会は、とりわけ治安部門改革で、これまでの成果に留意し、これとの関連で、アフガニスタン民兵軍(AMF)の武装解除の完了を歓迎する。安保理は、国際社会が、治安情勢、違法な武装集団の解体、薬物の生産および不正取引、アフガニスタン政府機関の整備、司法部門改革の迅速化、人権の推進と擁護、経済と社会の持続可能な開発を含む、同国の残る課題に対処しているアフガニスタンを支援するためハイレベルで公約を守らなければならないという確固たる見解を表明する。
安全保障理事会は、国際社会とアフガニスタン政府が、ボン政治プロセス完了後の国際的関与に向けた新しい枠組みに合意しようとする意欲を歓迎する。安保理は、これとの関連で、安保理決議1589(2005)に従って提出される事務総長報告書に基づき、かつ、国際連合がアフガニスタン政府およびすべての国際的関係者との間で予定している協議に照らしつつ、国際連合がボン・プロセス完了後も不可欠な役割を引き続き果たすため、選挙プロセスの完了後、国際連合アフガニスタン支援団(UNAMA)の職務権限を、見直す用意があることを表明する。安保理は、また、アフガニスタン政府の要請に応じ、職務権限の満了前にISAFの職務権限の更新を検討する用意もある。
S/PRST/2005/40