ニール・ピエール
「私の毎日はあまり普通ではありません。他の人を助ける仕事をしていたら、あなたにもきっと想像がつくでしょう」
役職:経済社会開発ネットワーク 所長
勤務地:ポートオブスペイン(トリニダード・トバゴ)
国籍:ガイアナ
学歴:外交学修了証、オックスフォード大学(英国)
政治経済学修士、ロンドン・スクール・オブ・
エコノミクス(英国)
歴史学学士、ガイアナ大学(ガイアナ)
言語:英語、フランス語、スペイン語
若いころプロテスタントの牧師になるのが夢でした。いつも周りの人々の暮らしをよくしたいと思っていたのです。その後、聖職につくことはありませんでしたが、国連に入ることで、人類の向上への熱い思いを貫いたといえるでしょう。
他の人もそうだと思いますが、国連に入るにあたって、多国間外交や開発の分野で自分の経験や能力を発揮したいという希望を持っていました。それ以前はガイアナ政府の外交官として勤務していたので、国境を越えた仕事について理解はしていましたが、より大きな舞台に挑戦したくなりました。世界に変化をもたらすことに貢献したいと思い、国連に加わりました。現在はトリニダード・トバゴにあるラテンアメリカ・カリブ経済委員会(ECLAC)で所長をしています。
私が長年仕事をしてきたカリブ海にある西インド諸島は、世界中で自然災害の影響を最も受けやすい地域の1つです。2004年にハリケーン・アイバンがグレナダに甚大な被害をもたらした際、私は現地で初期の救援活動にあたりました。人口の85%近くが避難を余儀なくされるなか、避難所を設置し、他の国連機関メンバーと協力して全てを失った人々を支援するのが任務でした。グレナダの人々の復旧・復興―それが私の全てだったことを覚えています。2005年末までに、グレナダの産業と居住施設はほぼ元通りになりました。
私の毎日はあまり普通ではありません。他の人を助ける仕事をしていたら、あなたにもきっと想像がつくでしょう。私はチリのサンティアゴにあるECLAC本部と密に仕事をしながら、他の部署の所長とも常に連絡をとり、同僚たちと日々新しい計画や開発プログラムについて考えています。起こりうる危機にいつでも迅速に対応しなければなりませんから。私の一日は長くハードですが、トリニダード・トバゴの魅力を楽しむ時間も持つよう心掛けています。そして、なにより家族と過ごす時間を大切にしています。
これから国連を目指す人に伝えたいのは、自分の好きな分野を見つけて、結果の見える仕事を選ぶべきだということです。自分の仕事を好きであることが一番です。国連には様々な機会があるので、自分を幸福にできる仕事を選ぶのはあなた次第ですよ。