コミュニケーションと情報
ユネスコは、報道の自由とメディアの多元性と独立性を推進する。考えの自由な流れを支持し、開発途上国のコミュニケーション能力を強化するとともに、これらの途上国が情報と知識にアクセスできるようにする。加盟国のメディアに関する法律が民主主義の基準に合うようにし、公共および民間のメディアを問わず編集の独立性が保たれるように支援する。報道の自由が侵害された場合は、ユネスコ事務局長は外交チャンネルもしくは公的声明を通してそれに介入する。
ユネスコのイニシアチブによって、5月3日は「世界報道の自由の日(World Press Freedom Day)」として記念される。そして、5月17日はITUのイニシアチブのもとに、「世界電気通信・情報社会デー(World Telecommunication and Information Society Day)として記念され、人間中心の、包摂的な、開発指向の情報社会のビジョンを促進する。
開発途上国のコミュニケーションのインフラ整備と人材育成を強化するために、ユネスコは研修と技術的専門知識を提供し、また「国際コミュニケーション開発計画(International Programme for the Development of Communication: IPDC)」を通して、国内および地域のメディア・プロジェクトの開発を支援する。「IPDC知識主導型メディア開発特別イニシアチブ」は、メディアの開発を進めるために知識を生み出し、共有することの重要性を強調することによってSDG目標16の実現に貢献し、かつ世界のジャーナリズム教育を強化することに包摂的なアプローチをとる必要を重視している。ユネスコの「オープン・ソリューション計画」などを通して行う、情報への普遍的アプローチを促進する活動は、強靭なインフラ構築、とくにICTへのアクセス増大を通してイノベーションを推進するというSDG目標9の達成に直接貢献する。「ユース・モバイル・イニシアチブ(Youth Mobile Initiative)」は、現地言語による関連モバイル・アプリ・ソリューションを開発することによって持続可能な開発のハイパーローカルの問題を直接緩和することを若い人々に教えることを目的としている。