気候変動についての「思い込み」を検証する
気候とエネルギーに関するファクト
気候変動は注目を集めるトピックであり、気候変動についての思い込みや嘘が幅広く流布しています。ここでは、重要な事実(ファクト)をいくつかご紹介します。これらを共有し、利用し、話題にすることで、誤情報や偽情報に対抗し、迅速な行動への支援体制をつくっていきましょう。
- 気候変動は実際に起きている
- 気候変動は人間活動に起因している
- 科学者たちは、人間は気候変動に対して責任があることに同意している
- わずかな気温上昇も、影響がある
- 気候は、人や動植物の適応能力を超える速さで変動している
- 気候変動は、人の健康への大きな脅威である
- 天然ガスは化石燃料であり、クリーンなエネルギー源ではない
- クリーンエネルギー技術は、化石燃料と比べてもはるかに炭素汚染が少ない
- 電力を100%再生可能エネルギーに依存している国は、すでに存在する
- 再生可能エネルギーが、まもなく世界の電力の大半を賄う
- 再生可能エネルギーは化石燃料よりも安価である
- 太陽光パネルと風力タービンは土地の有効活用になる
- 再生可能エネルギーは、異常気象への耐性が高い
- クリーンエネルギーへの移行は、数百万もの雇用を創出する
- 石油由来製品に代わる製品はすでに存在している
- 今すぐ行動すれば、まだ気候変動を抑えることができる
ファクト:気候変動は実際に起きている
気候変動は、すでに地球上のあらゆる地域に影響を及ぼしています。降雨パターンの変化、海面上昇、氷河の融解、海洋の温暖化、そして頻度と強度を増しつつある異常気象は、すでに何百万もの人々に影響を及ぼしている変化のほんの一部に過ぎません(気候変動に関する政府間パネル(IPCC))。
気候変動は、私たちの健康、食料生産能力、住居、安全、仕事にも影響を及ぼす可能性があります。私たちの中には、小島嶼開発途上国に暮らす人々のように、気候変動による影響に対してより脆弱な人々が存在しています。海面上昇や塩水侵入などの脅威は、コミュニティー全体が移転を余儀なくされるところまで進行しています。今後、気候変動によって避難する人々の数は、増加すると予想されています。
気候の変化は広範囲に及び、急速に進み、激しさを増しており、海面上昇や氷床の融解といった一部の変化については、数百年から数千年間にわたり、不可逆的に進行しています(IPCC)。
ファクト:気候変動は人間活動に起因している
太陽活動の自然変化や大規模な火山噴火は、古くから地球の気温や気象パターンに変化を引き起こしてきましたが、直近の200年で、これらの自然現象が世界の気温に大きな影響を及ぼすことはありませんでした。今日の気候変動を引き起こしているのは、人の活動、主に石炭、石油、ガスなどの化石燃料の燃焼によるものです(IPCC)。
化石燃料を燃焼させると、汚染物質が毛布のように地球を覆い、太陽の熱を地球上に閉じ込めて世界の気温を上昇させます(地球温暖化は、これに続いて干ばつ、水不足、大火災、海面上昇、洪水、極氷の融解、激甚化した暴風雨、生物多様性の低下といったその他の変化を引き起こします)。
二酸化炭素(CO2)などの汚染物質が大気中に多く蓄積されればされるほど、太陽からの熱はさらに多く閉じ込められ、地球上の気温がさらに上昇します。二酸化炭素の累積排出量と地表温度との間には、強い相関があるのです(IPCC)。
大気中の二酸化炭素量は、手工業から石炭、石油、天然ガスを燃料とする機械工業への転換が始まった産業革命以降、未曽有のペースで増加し続けています。今日の大気中の二酸化炭素濃度は、1750年と比較して約50%高く、少なくとも過去80万年の自然変動をはるかに上回っています(IPCC)。
ファクト:科学者たちは、人間は気候変動に対して責任があることに同意している
複数の独立機関が過去19年にわたり行った研究によると、科学者の90~100%が、人間は気候変動に対して責任があることに同意しており、多くの研究で97%の意見の一致が見られることが明らかになっています。
2021年のある調査では、査読付き科学論文(発表前に当該分野の専門家による審査を受けた論文)において、気候変動を人間が引き起こしたことに関して、99%を超える意見の一致が見られることが明らかになりました。これは進化論の確実性と同等の水準です。
2023年3月に発表されたIPCCの第6次評価報告書 統合報告書は、人間活動が気候変動の圧倒的な原因だと断定しています。IPCCの包括的な評価報告書は、世界中の第一線の科学者数百名によって執筆され、数千名の専門家たちが作成に協力し、世界のあらゆる国の政府が支持するものです。
動画:IPCC
ファクト:わずかな気温上昇も、影響がある
地球温暖化が進むごとに、極端な高温や降雨の頻度と激しさが増しています(IPCC)。
人間活動から生じる二酸化炭素などの温室効果ガスによって、1850年から1900年以降、約1.1°Cの気温上昇が起きています(IPCC)。これはすでに、異常気象の増加など、気候に大きな変化をもたらし、人々と自然に広範な被害を与えています(IPCC)。
世界全体の気温上昇が産業革命以前の水準と比べて1.5°Cを超えた場合、より多くの熱波が発生し、暖候期が長く、寒候期が短くなるでしょう。世界の気温が2°C上昇すると、猛暑は耐えうる臨界閾値をより頻繁に超えることになり、農業や人の健康に壊滅的影響を与えます。湿度(乾燥化や湿潤化)、風雪や氷、沿岸地域や海洋における変化が大きくなれば、多様な地域でさまざまな影響を及ぼすでしょう(IPCC)。
ファクト:気候は、人や動植物の適応能力を超える速さで変動している
世界の気温が上昇し続ければ、気候変動への適応は、とりわけ貧しい国々にとって、ますます困難になるでしょう。例えば小さな島では、海面上昇と十分な淡水の不足によって、居住不能に陥る可能性があります。その場合、生物は住処を捨てる以外の選択肢がなくなるかもしれません(IPCC)。
もはや適応だけでは、気候変動が及ぼす影響に追いつくことはできません。適応は生命と暮らしを救う上で極めて重要ですが、人間の気候変動への適応能力は無限ではないのです(Insights)。
沿岸地域のコミュニティーを水没させる海面上昇や、人体が耐えられない極端な熱波は、私たちの適応能力の「ハードリミット」(リスク回避のための適応策が見当たらない限界)の例です(国連気候変動枠組条約(UNFCCC))。
地球温暖化が進むにつれ、損失と損害が増大し、より多くの人間システムと自然システムの適応能力が限界に達するでしょう。多くの種や生態系が、すでに適応限界に近付いているか、または限界を超えているのです(IPCC)。
動画:United Nations
ファクト:気候変動は、人の健康への大きな脅威である
気候変動の影響は、大気汚染や疾病、異常気象、強制移住、食料不安、メンタルヘルスへの重圧などによって、人の健康に害を及ぼしています。わずかな気温上昇であっても、この影響はますます深刻化するでしょう(世界保健機関(WHO))。
気候変動の主な原因である石炭、石油、天然ガスの燃焼は、大気汚染も引き起こし、やがてはそれが呼吸器疾患や脳卒中、心臓発作につながる恐れがあります。現在、毎年870万人超が、屋外の大気汚染が原因で死亡しています(REN21)。
化石燃料を燃やす発電所を、風力や太陽光といった再生可能エネルギーによる発電所に置き換えることは、人の健康に多大な恩恵をもたらすでしょう。風力タービンや太陽光パネルは、空気を汚染したり、地球温暖化を引き起こしたりする排出物を放出することはありません(REN21)。
ファクト:天然ガスは化石燃料であり、クリーンなエネルギー源ではない
天然ガスは、石油や石炭と同様に化石燃料であり、数百万年前に生息していた動植物、微生物の死骸から生成されます。燃焼すると、炭素を含む汚染物質が大気中に放出されます。
天然ガスの燃焼は、2020年の燃料燃焼による世界の炭素排出量の22%を占めています(石油<32%>、石炭<45%>と比べ、それほどの開きがない)(国際エネルギー機関(IEA))。
加えて、天然ガスの採掘と輸送により、強力な温室効果ガスであるメタンの大気中への放出がしばしば生じます。天然ガスの生産によって生じた2021年のメタン放出量は4,000万トンで、これは石油産業によるメタン放出量とほぼ同じでした(IEA)。(メタンは、20年間の測定で二酸化炭素の約84倍の温室効果を示している)(国連環境計画(UNEP))。
ファクト:クリーンエネルギー技術は、化石燃料と比べてもはるかに炭素汚染が少ない
クリーンエネルギー技術は、風力タービンや太陽光パネルから電気自動車、蓄電池に至るまで、さまざまな種類の鉱物や金属を要し(IEA)、その結果、いくらかの温室効果ガスを排出しますが、それは化石燃料に比べると、はるかに少量です(IEA)。
今日生産されている太陽光パネルは、4カ月から8カ月稼働させるだけで、製造過程での排出量を相殺することができます(そして、平均的な太陽光パネルの寿命は約25年から30年です)(IEA)。同様に、風力タービンは製造時の炭素汚染を相殺するために十分なクリーン電力を生み出すのに、わずか7カ月程度しか要しません(そして、一般的な寿命は20年から25年です)(ScienceDirect)。
風力タービンが寿命を迎えるまでに発生する炭素汚染の大部分は、製造時によるものです。タービンは設置されて回り始めると、ほとんど汚染物質を出しません。対照的に、石炭や天然ガス発電所は、その稼働中に常に燃料を燃やし、二酸化炭素を放出するのです(Yale)。
最も炭素排出量の多い風力タービンでさえ、発電量1キロワット時当たりの炭素排出量は、いかなる石炭火力または天然ガス火力発電所と比べても、はるかに少ないのです。(石炭を燃料とする発電所の1キロワット時当たりの二酸化炭素排出量が675から1,689グラム、天然ガス火力発電所の排出量が437から758グラムであり、これらは、陸上および洋上風力発電所の排出量がそれぞれ平均で15グラムと12グラム(国連欧州経済委員会(UNECE))、炭素を最も多く排出する風力タービンでも25.5グラムであるのに比べると、はるかに多い量です)(Yale)。
電気自動車(EV車)が製造から廃車までのライフサイクルの間に排出する炭素量は、平均的な内燃エンジン車の約半分であり、低炭素電気の使用によってさらに25%削減できる可能性があります(IEA)。
ファクト:電力を100%再生可能エネルギーに依存している国は、すでに存在する*
コスタリカ、ノルウェー、アイスランド、パラグアイ、ウルグアイは、水力、地熱、風力、太陽光エネルギーで送電網に電力を供給しています(REN21)。
南オーストラリア州、ケベック州(カナダ)、青海省(中国)、タウ島(アメリカ領サモア)、エイグ島(スコットランド)、エル・イエロ島(スペイン)、などの州や地方自治体も、ほぼ100%再生可能エネルギー由来の電力を使用しています(REN21)。
スコットランドと南オーストラリア州の風力・太陽光発電量は総電力需要の100%を超えており、その余剰分を輸出することもあります(REN21)。
水力発電によって余剰電力を生み出している地域もあり、パラグアイとケベック州はともに、その余剰分を輸出しています(REN21)。
*注:電力、冷暖房、輸送部門を網羅する、完全な再生可能エネルギー由来のエネルギーシステムの例は存在していません(上記の例は電力部門のみ)。そうしたシステムの基盤は、テクノロジー、インフラ、市場を含め、現在構築中です(REN21)。
ファクト:再生可能エネルギーが、まもなく世界の電力の大半を賄う
水、地熱、風、太陽といった再生可能エネルギー源は、あらゆる国で利用可能であり、その可能性はまだ完全には活かされていません。
今日、世界の電力の約30%が再生可能エネルギーによるものです(IEA)。
2050年までに、世界の電力の90%を再生可能エネルギーで賄うことは可能ですし、またそうしなければなりません(国際再生可能エネルギー機関(IRENA))。
世界は、過去20年間で増えた再生可能エネルギー量と同じ量を、今後5年間で増やしていく見込みです(IEA)。
再生可能エネルギーは、2025年初頭までに石炭を抜いて世界最大の発電源になると予測されています(IEA)。
多くの地域で、再生可能エネルギーは最も急速に成長しているエネルギー源です(IEA)。
ファクト:再生可能エネルギーは化石燃料よりも安価である
今や世界中のほとんどの地域において、風力や太陽光などの新設の再生可能エネルギー発電所で作られる電気は、新設の化石燃料発電所で作られる電気よりも安価になっています(IRENA)。
新規の陸上風力発電および太陽光発電プロジェクトのコストは、石炭や天然ガス発電所をゼロから建設する費用よりも約40%低く、その差はさらに拡大しつつあります(BloombergNEF)。
世界では2010年以降、再生可能エネルギー各々の競争力に、劇的な変化が見られています。太陽光発電は最も急速にコスト軽減が進んでおり、2010年から2021年の間に新規委託された公共事業規模のプロジェクトにかかる費用は、全世界で88%低下しました。これは、主にテクノロジーの継続的な改善、「規模の経済」の拡大、風力・太陽光発電所向けの資金調達コストの軽減によるものです。2010年以降、陸上風力発電所のコストは68%、洋上風力発電所のコストは60%低下しています(IRENA)。
ファクト:太陽光パネルと風力タービンは土地の有効活用になる
石炭を採掘する区画から発電所の用地に至るまで、どのエネルギー源も土地を必要とします。
風力発電所は多くの土地を必要としますが、炭鉱が一度採掘されれば終わりであるのに対して、風力発電所は何年にもわたってエネルギーを生み続けます。風力発電所や太陽光発電所の土地1エーカーは、長期的にみれば、炭鉱やウラン鉱山1エーカーよりも多くの電気を生み出すことができるのです。
太陽光発電所や風力発電所に使用される土地は、「二重用途」、つまりエネルギー生産と農業に同時に利用することができます。太陽光または風力発電所は、一度建設されると、その土地に与える影響が極めて少ないため、同じ土地で放牧と農業を同時に行うことがますます一般的になっています。
太陽光パネルは、地面に直接設置する必要がなく、屋上や道路、駐車場の屋根といった既存の構造物や、用水路の上、さらに農地に取り付け可能で、湖や池に浮かべることもできます。
太陽光発電プロジェクトと農地が競合しがちな東南アジアとアフリカでは、「営農型太陽光発電」と「水上太陽光発電」によって、水資源や食料資源を損なうことなく、農業用の土地と水を、太陽光パネル用に「二重利用」することができるのです(REN21)。
また、太陽光発電所は、砂漠、埋め立て地、古い炭鉱、汚染地域(チェルノブイリには現在、太陽光発電所が設置されている)など、他の用途に適さない土地に設置することも可能です。
太陽光はあらゆる場所に射すので、太陽光パネルは地球上のどこにでも設置することができます。他のどのような発電方法も、この柔軟性にはかないません。
ファクト:再生可能エネルギーは、異常気象への耐性が高い
天候は、すべてのエネルギー源に影響します(IEA)。
2021年2月に米国テキサス州で発生した猛烈な寒波の中で、ガス火力発電所は電力需要に追いつけず、最大500万人の顧客が4日間、電気なしで過ごしました。ガス井の凍結とガス発生機の停電が主な原因でした。石炭発電所と原子力発電所も停電に見舞われました。(IEA)
エネルギーミックスの中で風力と太陽光の比率を増やすことで、電力の安全保障が強化されます。エネルギーミックスをうまく多様化させることで、化石燃料の供給途絶によるリスクを軽減することができます。また、分散型の風力や太陽光パネルのような小規模発電設備は、コミュニティーの災害や大規模停電からの復旧を速めることもできます。一方、大型の火力発電所が正常運転を再開するには電力システムの大部分を復旧する必要があるため、より長い時間を要するのです(IEA)。
分散型のシステムは、集中型のシステムよりもレジリエンス(強靭性)を高めることができます。再生可能エネルギー技術は、電力源を多様化させ、電池貯蔵やスマート情報テクノロジーを活用することで、気候リスクに対する脆弱性を軽減します。
また、太陽光エネルギーは、緊急時の通信や遠隔地での自然災害対応にも、エネルギーを供給できます。
ファクト:クリーンエネルギーへの移行は、数百万もの雇用を創出する
排出量正味ゼロへの移行(化石燃料からクリーンなエネルギー源への移行)は、全体としてはエネルギー部門の雇用の増加につながると予測されています。2030年までに化石燃料生産における約500万の雇用が失われる可能性がありますが、クリーンエネルギー分野で新たに推計1,400万の雇用が創出される結果、世界全体で正味900万の雇用が増えることになります(IEA)。
その数は、過去10年にわたって世界中で増加し続けており、その大半は太陽光発電、バイオエネルギー、水力発電、風力発電産業における雇用です(IRENA)。再生可能エネルギー部門の直接的または間接的な雇用者数は、2012年の約730万人から、2022年には1,270万人へと増加しています。
投資の増加と設備容量の拡大に伴い、今後数十年でさらに数千万人分の雇用が創出される可能性があります。再生可能エネルギー部門は、2050年までに少なくとも4,200万人分の雇用を創出すると見込まれています。省エネ対策によって2,100万人分、システムの柔軟化によっては1,500万人分の雇用が、それぞれ追加で創出される可能性があります。(IRENA)
再生可能エネルギーに投資される1ドルは、化石燃料産業に投資される1ドルと比較して、3倍の雇用を創出します(事務総長)。
ファクト:石油由来製品に代わる製品はすでに存在している
多くの日用品が、いまだに石油やその他の化石燃料を使用して製造されています。これらの燃料を採掘して輸送し、製品を製造する過程において、多くの炭素が排出されます。ほとんどのプラスチック、衣類、タイヤ、デジタル機器、肥料、衣料用洗剤、その他数えきれないほどの日用品が、石油化学製品から作られているのです(IEA)。
プラスチックの生産は、世界で最も大量のエネルギーを消費する製造プロセスの一つです。プラスチックは、原油などの化石燃料を原料に、熱やその他の添加物を加えてポリマーに変換されて作られます。2019年にプラスチックは18億トンの炭素を排出しましたが、これは世界の排出量の総計の3.4%にあたりました(UNEP)。
しかし、代替手段は存在しています。プラスチックは、石油や天然ガスの代わりに、セルロース、ジャガイモまたはコーンスターチ、サトウキビ、トウモロコシ、大豆などの植物材料から一部または全部を製造することが可能です。生物由来のプラスチックは、石油由来のプラスチックと同一の構造を持つように設計することができるのです(UNEP)。
炭素や水素を含むさまざまな素材は、化学原料として、石油、天然ガス、石炭を代替することができます。中でも重要なのが、炭素と水素両方の資源であるバイオエネルギー製品です。あるいは、それぞれの元素を鉄鋼産業で生じる気体から分離して採取したり、二酸化炭素と水から生成したりすることもできます(IEA)。
プラスチックまたは肥料の製造に使用する化石燃料は、バイオマス(動植物由来の有機物)で置き換えることが可能です。石炭、石油、天然ガスそのものに含まれる炭化水素自体は、もともと数百万年前のバイオマスに由来しています。
化石燃料を使わない、これらの素材の生産には、大きな機会があります。例えば、バイオプラスチックは、今日世界中で生産されているプラスチックのわずか1%に過ぎません(IEA)。しかし、植物由来の素材の使用は、生態系やコミュニティーをまたがる環境的、社会的、経済的要素を考慮して、慎重に設計しなければなりません。
ファクト:今すぐ行動すれば、まだ気候変動を抑えることができる
今日の私たちの選択が、将来経験する気候の変動を決定します(IPCC)。
二酸化炭素とその他の温室効果ガスの排出量を大幅かつ持続的に削減すれば、気候変動を抑えることができるでしょう(IPCC)。
今すぐ行動を起こせば、気候変動を抑制し、住み続けられる地球を守ることができます。
私たちには、すべての人々にとって住み続けられる、持続可能な未来を確かなものにするための知識、ツール、資源があるのです。
出典
本ページの原文(English)はこちらから