首脳会議とその他の会議
1992年の地球サミットにおいて、参加国政府は「アジェンダ21」を採択した。持続可能な開発のあらゆる領域におけるグローバルな行動のための包括的な計画である(https://www.un.org/sustainabledevelopment/)。その実施と関連のコミットメントは2002年に南アフリカのヨハネスブルグで開催された「持続可能な開発に関する世界首脳会議」および2012年6月にブラジルのリオデジャネイロで開かれた「持続可能な開発に関する国連会議」―もしくは「リオ+20」―で再確認された。
「アジェンダ21」は、持続不可能な経済成長モデルから成長と開発に不可欠な環境資源を保護かつ更新させる経済活動へと世界を動かして行くものである。行動領域には大気の保護、森林破壊や土砂流失および砂漠化との闘い、大気・水質汚染の防止、魚種枯渇の防止、有害物質の安全管理の促進などが含まれる。「アジェンダ21」はまた、環境にストレスをもたらすような開発様式、たとえば、開発途上国における貧困と対外債務、持続不可能な生産と消費の行動様式、人口問題、国際経済の構造なども取り上げている。行動計画は、持続可能な開発の達成に貢献する主要なグループ、すなわち女性、労働組合、農民、子どもと若者、先住民族、学術団体、地方自治体、企業、産業界、NGO(非政府組織)が果たす役割を強化する方法も勧告している。
「リオ+20」は1992年の「地球サミット」開催20周年、2002年の「世界首脳会議」開催10周年を記念する会議であった。会議は、持続可能な開発を実施するための具体的措置を載せた成果文書、「われわれが求める未来」を採択した。「リオ+20」は、持続可能な開発を進めるための新しいボトムアップ・アプローチを始めるなど、持続可能な開発のための具体的成果をもたらすための700件を超す任意のコミットメントが生まれた。加盟国もまた、一連の持続可能な開発目標を発展させるプロセスを開始した。