海洋法
「海洋法に関する国際連合条約(United Nations Convention on the Law of the Sea)」(www.un.org/depts/los)は、もっとも包括的な国際法の文書の一つである。それは世界の海洋と沿岸国のためのすべてを包含した法体系を構成し、海洋におけるすべての活動やその資源の利用を規制している。それには航行と上空飛行、鉱物資源の探査と開発、生物資源の保存と管理、海洋環境の保護と保存、海洋科学研究が含まれる。その中核となっている概念は、海洋に関するすべての問題は密接に関連しあっており、全体としての取り組みが必要であるということである。条約は、一つの文書の中で、海洋の利用に関する伝統的な規則を法典化しているばかりでなく、最近になって現れてきた関心事項を規制する新しい規則も組み入れている。
条約は、海洋におけるいかなる活動も従わなければならない法的な枠組みを設定したものであることは、今では普遍的に受け入れられている。その権威は。条約が普遍的に受けいれられていることでもわかる。2016年12月現在、条約の締約国は168カ国で、欧州連合も含まれる。また、国際的な慣例法として幅広く求められている。