植民地の独立
国際連合が1945年に創設されて以来、かつて植民地支配もしくは信託統治取り決めのもとにあった100カ国近くの国々が独立し、主権国家として国連に加盟した。さらに、その他にも多くの地域が、他の独立国家との政治的連合もしくは統合によって自決を達成した。国連は、従属人民の願望を鼓舞するとともに、彼らの独立達成を早めるための目標や基準を設定し、この歴史的変革に不可欠の役割を果たした。国連の使節団はトーゴランド(1956年および1968年)、西サモア(1961年)、ナミビア(1989年)、東ティモール(2002年)で独立へと導く選挙の監視も行った。非植民地化に向かって大きな進展が見られたものの、200万近くの人々がいまだに植民地支配のもとに生活している。国連は、残った非自治地域で自決を達成できるように支援を続けている(www.un.org/en/decolonization)。
国連の非植民地化の努力は、「人民の同権および自決」を謳った国連憲章の原則および従属人民の利益を規定した憲章第11章、第12章、第13章の三つの章に由来する。1960年以降は、国連総会が採択した「植民地と人民に独立を付与する宣言(Declaration on the Granting of Independence to Colonial Countries and People)」もその指針としている。加盟国はこの宣言のもとに、植民地主義を早急に終わらせる必要があることを宣言した。
1960年の総会決議1541(XV)によって、非自治地域は以下の三つの選択肢のいずれかを選択し、完全自治を達成するといわれた:
- 主権独立国家として誕生
- 他の独立国家との自由な連合
- 独立国家への統合