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非自治地域出典「国連の基礎知識」

UN Photo/Yutaka Nagata

国連憲章第11章の「非自治地域に関する宣言」は、人民がまだ完全に自治を達成するに至っていない地域を施政する加盟国は、「この地域の住民の利益が至上のものである」という原則を承認し、かつこの地域の住民の福祉を増進する義務を「神聖な信託」として受諾する、と規定している。この目的を達成するために、施政国は、人民の政治的、経済的、社会的および教育的進歩を確保することに加え、彼らが自治と民主的な政治制度を発達させることができるように支援する。施政国はその施政下にある地域の経済的、社会的、教育的状態に関する情報を定期的に事務総長に送付する義務を有する。

1946年、オーストラリア、ベルギー、デンマーク、フランス、オランダ、ニュージーランド、イギリス、アメリカの8加盟国は、その施政下にある非自治地域を明らかにした。これらの地域は合わせて72地域に達したが、そのうちの8地域は1959年までに独立を達成した。1963年、総会は1960年の非植民地化宣言の適用を受けるべき64地域の改定リストを承認した。現在、フランス、ニュージーランド、イギリス、アメリカの4施政国のもとに、17地域が非自治地域として残っている。

2005年、トケラウの国民を代表する機関の国民議会(General Fono)が、トケラウとニュージーランドとの自由連合についての条約草案を承認し、次いで憲法の草案も承認した。2006年の住民投票では登録したトケラウ人の60パーセントがニュージーランドとの自由連合に賛成したが、必要とされる3分の2の多数には達しなかった。2007年に行われた2回目の住民投票では、投票された692票のうち賛成得票が446票で、必要な3分の2の多数に16票が足りなかった。2012年6月、国連総会は、トケラウの将来の自決についての判断は延期し、ニュージーランドとトケラウはトケラウ環礁の基本サービスとインフラ整備を向上させるとの国民議会の2008年決定を承認した。